We’ve updated our Terms of Use to reflect our new entity name and address. You can review the changes here.
We’ve updated our Terms of Use. You can review the changes here.

あ​な​た​の​住​む​街​に​は​も​う​行​か​な​い

by ヱスケー

/
  • Streaming + Download

    Includes unlimited streaming via the free Bandcamp app, plus high-quality download in MP3, FLAC and more.
    Purchasable with gift card

      ¥1,000 JPY  or more

     

1.
タイムカードを切ってから 駐車場まで歩く間 何も話すことがない 放送事故寸前の空白 思い出したように ポツリ ポツリと言葉をこぼす君に 愛想を尽かされやしないかといつも思う 互いにNPCのような認識 最低限の返答しかしない村人は 人とは見做されない 曝け出しているように見せて まだ更に一つ奥に 理解されたいとも思わない言葉がある 自分を隠しながら生きていくってことは 他者を切り捨てているのと同じことだ アニメや漫画の更新日に生かされている僕 最後はきっと静かなものになる 寿命が永遠にあるかのように眠る 退屈な街じゃ自分自身が娯楽 面白く無くなることに未練がない友達 体に悪いことを楽しめるくらいには健康でいたい 愛も恋も要らないからそれなりに生きたいのだ
2.
ヱスケーは正月退屈していた 1週間やることなし寝たきり老人 余裕があるからこその死にたさ 結局は甘えているだけなのか いつだって 動き出すための理由を探してる 誰でもいいと言いながら 誰かを浮かべてる 「またいつか」じゃなくて今 届かない手紙を待つのは辞めたんだ   渡航の二日前に取るホテルとチケット 友達との約束も取り付けた そういえば4年振りになるんだっけ 1月終盤、吹雪の合間を縫うフライト 帰りは最終便 空港まで車 radikoタイムフリー聴いてればすぐだ 駐車料金と往復の交通費 同じくらいだから金銭面は気にならない 山に立つ鉄塔を見下ろして 止まったままの波を貨物船が引き裂いた いつもなら すぐ降りられるように通路側 だけど、たまには窓側も良いね 遠方まで来て中古ゲームを見たり 昔好きだった漫画の話をする 正直場所なんか何処だって良いんだ たった数時間とても無駄には思えないんだ 眠くなるまでゲームをやった後で  駅前のルートインまで送ってもらう ラジオを聞きながら湯船に浸かる 今はそんなに孤独を感じない 明日の朝は早い バイキングは諦めて6時にはホテルを出る 大阪で目当ての絵を見て一人で頷く 好きなものにはなるべく金を払う この時代だからこそ続く関係や  この時代だからこそ作れる曲がある 割れた画面で眺めるタイムラインで 断片的に君と深く知り合うのだ 唐突な思いつき 連休でもないのに 家事前倒して備えた予定 僕だけを待っている
3.
少し年を取った親の寝顔を見届けて帰る まだ22:30くらい もう何処もやってない   24時間営業はあそこのスーパーくらいだな 静まり返った住宅街で息を潜め 残り少ない 灯油に火を付ける 今得られる感情はカンスト  何も禁止されていないのに 怯えてるのは何故 そこそこ幸せなくせに 救いを求める傲慢さは破滅の始まり コンビニ弁当クレジット払い プラスティックゴミばかり増えていく人生 「今はもうそういう時代じゃないから」 この気持ちは許されないのだ 「今はもうそういう時代じゃないから」 いや、そういう話でもないのだが 大勢の中に居てもいつも つまんなそうな顔をしている君に惹かれてる 気持ちの上では暇をしているのに 肝心の体は暇にならないのだ 不在着信 3件 責任の所在 わからない 「探さないでください」 炊飯器に残った米の匂いを嗅ぎ 使い捨ての紙皿によそう もう取り戻せないほどの経験の差を 有耶無耶にするために違う道を歩く 俯瞰して憐れむ負の永久機関 誰にも知られずにまた年を重ねる 人間性と表現 割り切れない関係 良い人がいいものを 作るわけじゃないってことを 理解してるからいちいち騒がない でも人はできる限り実直に生きるべきだよ 興味のあること以外が どうでもいいってわけじゃない どうしてもシンプルには 考えさせてくれない 予兆のない頭痛 最低限の無理をして過ごす 冷たい頰から外の匂いがする
4.
幾つかの台風が温帯低気圧に変わった後 季節は静かに移ろう 急ぐ日足に少しは焦るさ 「あまり時間がない」 日が沈む前には出かけよう 家に忘れがちになったスマートフォンには 公式アカウントの通知が溜まっていた 押し込まれた不在票に 止まったままのYouTubeチャンネル 途方もない蓄積の上に成り立っている  楽しむ余裕を保つのも難しい現状 つまらないと思えば全てがつまらなくなる 食べ飽きた食事を目の前にして 味が再現されるように分り切っている感情 初めから答えがわかっているのなら 問題を解くことに意味はあるのかな 切りすぎた爪 露出した指先 忘れるようにして慣れていった違和感 父親の車 口紅のついた煙草 忘れることさえ出来ればきっと この事実だって消えてなくなる筈だと そう思うしかない程に子供だった 本当は遠くに行きたかったあの人に 旅の話を聞かせるのは残酷なことだ 誰も居なくなった部屋に 1人で椅子に座る後ろ姿 他人の後悔までは背負えない   会わない期間に同じものを見て過ごしていた 「僕たちはどこか似ている」 そう言われたことが嬉しかった NO MUSICでも続くライフ 何が欠けたって結局 俺は俺のままだな
5.
あなたの住む街で過ごした記憶は いつも同じ色をしていたな 不貞腐れてしまった子供の頃のこと 申し訳なさそうに謝るあなたの顔 同じ時の中で 違う時間を過ごしてる  知らない女の人と子供が笑ってる 昔住んでいた一軒家には  もう、他人の生活が根付いていたんだ 哀しみは季節のように巡る フィクションには ちょうどいい都合の良さが必要だ  無人ビデオレンタルで借りたシックスセンス 今じゃ誰でも知っているレベルのエンディング その時にしか楽しめないことがある 「当たり前」は移り変わっていくってこと どうしようもなく退屈で仕方がない今を 遡って誰かがまた羨んでいる 子供の頃に行き詰まったゲームを 今やってみても酷くあっけなくて 重たい布団の安心する感じとか 先に寝ないと鼾で寝られなくなることも 嫌いじゃなかったあなたのこと 洗面所の鏡 わずかに面影が残る 忘れかけた記憶 繋ぎ止める意味 楽しいことだけで終わればいいのに 生きる理由とか大げさな話じゃなく あと一週生き延びる理由がいる今日 とっくに諦めた伏線回収 下らない十数年前のスクラップブック 確信に変わる頃には布団の中 果たされなかった約束の数を 数えて虚しくなったっけ 大切にしまっていた切手で手紙を出した 数少ないコレクションは生活費に消える もし俺なら それはそれで 上手く行く気は全くしないのだが 自分の力じゃ解決できないことが多過ぎて 早く大人になりたかった 何周も繰り返して思考した答えでも 何も考えていないように見えるのかも こっちはとっくに一人でやっていけてる 心配の言葉は他の人にあげたらいい あなたの住む街で眺めた海は 見たことないほどに澄んでいた   珍しく作ってくれた弁当を岬で食べた  あの日初めてトビウオを見たんだ 後部座席にはもう代わりがいて 芳香剤の香りで酔うこともないんだ いくら良い風に想像をしたって 都合よく他人の気持ちが変わる筈もなく 背徳感の解消は自己満足に過ぎない 最後まで背負って生きる覚悟がなきゃな 俺は今あるものを大切にしたいよ 嫌になってしまう前に家に帰ろう あなたがこの先どう生きるのかなんて 知る由もない あなたがこの先何を思うのかなんて 知る由もない あなたの住む街にはもう行かない あなたの住む街にはもう行かない
6.

about

愛も恋も要らないから
それなりに生きたいのだ
I don't want love or romance,
I want to live accordingly.


▼AppleMUSIC,Spotify,AmazonMusic,YoutubeMusic..
noshiz.lnk.to/NOSZ1004

■予告編 あなたの住む街にはもう行かない
youtu.be/AWBM8tKFjq0
映像 : ヱスケー

■MV あなたの住む街にはもう行かない
(2024.05.04公開)
映像 : cola_drunk

■note

credits

released April 24, 2024

All Produced by ヱスケー
Lyric,Rap,Vocal,Chorus,Beat,Music by ヱスケー
Mix & Mastering by ヱスケー
Photo & Artwork by ヱスケー

support : NOSHI Z LABEL

license

all rights reserved

tags

If you like ヱスケー, you may also like: