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名​残​惜​し​い​く​ら​い​が​別​れ​時

by ヱスケー

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1.
君が桜を見る頃 まだ寒さに凍えて春を待つ 雪が溶けて 染み込んだ土の匂い 距離なんてもう 関係ない時代だって 思っていた けど結局 物理的な距離がモノを言う  止まってしまえば その分 時は速く流れる 年に1度 親父からのショートメール 中身も見ずに捨てる どうせ同じ文面 裏切りを恨みはしないけど 簡単に忘れられるわけでもない 言いたいことを全て 言い切った後も 作っている曲 12話の後も 続いているストーリー あいつらからしてみれば 黒塗りのモブキャラ この話を見届けるのは 俺しかいないよな 信頼の上で許容される冗談 互いに興味のない 無のコミュニケーション その場を 乗り切る為の共同体となる 今更スカしていたって 格好悪いだけだろ 欲しい物も 行きたい場所もないと 気づいた時の寂しさ 夜に居場所を 求めるのはやめた 問題がない なんて わかっているのなら いちいち 聞かなくても いいはずなのに どうして 過去の美化は浅ましいが 過去を軽んじて 今を肯定することもしない 1日は長い けど1年は早い 滑舌の悪い ジジイの話なんて 聞いてられない 伸びた襟足が首をくすぐる カサついた唇 指の腹で撫でるササクレ 一つ二つ 捲れる 消毒液が染みる 秘密を教えるのには まだ少し早い 買う気もない 中古車情報を見て時間を潰す 寝たきりの休日 思えば子供の頃から同じだな あの頃は 誰かが迎えに来てくれたが いつまで待っていても 誰も来なくなった 感傷に浸る暇はない エモーショナルに 酔いしれるのには 年を取り過ぎだ 俺は黙ってやるだけ 生活の圧縮 まだ低い密度 例年の半分くらい ヱスケーは嘘を書けない 続けた先に 何があるのか よりも 何もなくなってしまうことが 怖かった 侵食の進んだ砂浜 いつまで立ってられるか 書いた文字じゃあるまいし 消えはしないさ
2.
[Chan diz] 空気の色で変わる町 タイヤ跳ねる水しぶき 昨日の雨の名残り ニヤついた嫌味が平時 24hダウナー これが素なだけ アスファルトに落ちた砂時計 青いシューズ 1年目 キックの合間に合流 霧かかる3時53分 駅前 ビルの雫 避けている通り平日 ひとりで路地を辿る 君とさようならしたこの道 再開するまでは本降り 雨から晴れの合間に 軽い雨宿りしている気分 [HOOK/ヱスケー] KHB 終わらない雨降りの暮らし KHB 食傷気味な生活のremix KHB 共有しているイメージ KHB anything 変換 music [メガネ] なんとなく過ぎていく毎日 くり返すノイズで目覚める朝 欠けた眼鏡の鼻あてを取り替える、 休日の予定 バックミラーに写る水滴 少し、曇る視界がちょうどいい 実体のないものにすがるのはちょっと違うな まぶたの裏側に消えた誰かの苦労話 あの頃はよかったなんてまやかし 1割搾取は2年前から 日常へ溶けこんだ非常識 普通が無数にあることを、 まだ誰もしらないみたいだ [HOOK/ヱスケー] KHB 終わらない雨降りの暮らし KHB 食傷気味な生活のremix KHB 共有しているイメージ KHB anything 変換 music [ヱスケー] 何も面白いと思えない ヱスケーは退屈と闘っていた ロクな経験もないまま ステージは終盤 製作者の意図に反するプレイヤー 真面目じゃなくて不器用なだけさ 何もしていないのに 何故だか疲れる 未だに不安には執着されたままだが 周波数を合わせない限りは聞こえない   雨の境目跨いだ 水のきらめき 張り付いたシャツに透けた肌 車のボディ 纏わり付いた黄砂 縁取りが濃く残っている水彩画 会いたい奴には今も会えないのに 会いたくない奴とは毎日 顔を合わせる 外的要因に頼った充実感は モラルと引き換えだ さようなら 5度目の人類
3.
熱が篭った炊飯器 上る蒸気 すぐに腐る米 俺はそうはいかねぇ この気持ちが腐る前に歌ってしまおう まだ冷めない 意外と しぶといらしい 深い眠り あまり見ない夢 見たとしても いつも思い通りいかねぇ 「そんなんじゃ何処に行ったってダメ」 そう言ってくる奴に その先の話を聞かせてあげたい 蝉の鳴き声も 波の音も聞かずに終わる ここらで聞こえるのは バイクの空吹かしくらいだ エネルギー補給ゼリー 吸って すぐ寝る車内 腹いっぱい 人の作ったものが食べたい 溶けたリップクリーム すぐに乾く唇 体をなぞって流れる汗   結んだ髪がぱらりと垂れた 重い腰を上げ やっとの思いで干した洗濯物 天窓から眺める月 いつもよりでけー 伝えなくてもいいことを言える関係 言葉を失って この気持ちをどう表わそう 「まだ間に合う」 そう思いたいだけかも 何を話していたのかも 忘れてしまったから 君に会うのが少し怖くなる 今思えば 共有することに幸せを感じていた 人の寂しさに紛れて生きている 開けっ放しのまま出掛けた窓 今日は早めに帰れたら 少し部屋を片付けたい 気にしてくれたり  贔屓にしてくれたり する人がいる 俺は0じゃないってことを知ってる 明かりを点けるほどでもない 薄暗さの中で 椅子に座り ぼーっとするのが好きだった 何に依存することもなく されることもなく ヱスケーは一人で眠る
4.
[ヱスケー] 干上がった大地で未だ畑耕す 滑稽噺 下げは予想通りの虚しさ 誰かの為じゃなくて やりたいからやる 「枯渇 」 乾いたスポンジはボロボロと崩れる 魂なんか信じちゃいないし 最初から込めない 無理矢理な感動は 青汁のCMと一緒だ どんなスペクタクルも作り物だけれど、 それはそれで悪くはないんだよ [MGM] ど頭から垂れ流す言葉のシャワー 浴びせたらいつからか花が咲いた 夜中のカラオケでやったのはサイファー ケツしか踏めなくて俺はダサいじゃん だけどケツは拭けるから実はヤバイじゃん 自分のことは自分でできるんじゃ 踊るルンバ忍びは忍者 踏み方がダサすぎてトイレに流したいじゃん [HOOK/ヱスケー & MGM] ヱスケー MG in the place to bee ヱスケー MGM 久しぶり これまでじゃなくて あるものが全てだ 何もないなら0から作ろう ヱスケー MG in the place to bee ヱスケー MGM 久しぶり 懐かしむばかりじゃ 過去が哀しむよ 何もないならまたここで話そう [ヱスケー]  今の暮らしの中では辿り着けない そう思ってしまえば もうそこには行けない どうせ手に入らないから 嫌いになる理由が欲しかった 圧倒的な本物を目の前に 偽物は笑う 父親とやったスト2 勝ってしまうことが怖くて わざとに負けたことを思い出す もう2度と無理だと そう思う度に 俺は自分の想像を超えてきたんだ [MGM] 超えて想像上書きプラス妄想 いや違うここで登場のダイソン 俺はお父さん又の名をpapa 俺の街ISKRパウパトロール 話を変え そう久しぶりの作業 これを家業に書き換える人生一生 希少価値と気持ちを少しでも高め 濃ゆいの一発ぶっ放す波動拳 [HOOK/ヱスケー & MGM] ヱスケー MG in the place to bee ヱスケー MGM 久しぶり これまでじゃなくて  あるものが全てだ 何もないなら0から作ろう ヱスケー MG in the place to bee ヱスケー MGM 久しぶり 懐かしむばかりじゃ 過去が哀しむよ 何もなくてもまたここで話そう
5.
Netflixを見たって退屈 知らないうちに巻き込まれている犯罪 モーニングコールには期待できない 俺たちは 自分の力で目を醒ますべきだ 気まぐれで呑んだ酒は 決まっていつも頭が痛くなるんだ 時間が経って 大丈夫だと思ってしまうのは何故か あんなに辛かったことも 思い出せないほどに薄れた 工夫を凝らして楽しむことにも疲れて 金で買うしかなくなった奴 俺は受動的なものには飽きたんだ 新しさだけを追う軽薄さには負けずに とっくにサポートの終わった MacBookで曲を作る 弱い心を武器に強い気持ちで臨む 同じようなことを言い続けるだけの アカウントなら もう要らない 1000年後には滅ぶ国に生きている今 無責任に次に残すことはしない 「名残惜しいくらいが別れ時」 関わり合いのない人生 もう会わない人 居なくなっても 消えるわけじゃないってこと いつか、少し寂しくなっても きっと、すぐに忘れてしまうだろう いつか、思い出すことがあっても きっと、すぐに忘れてしまうだろう

about

The best time to say goodbye is when you are sad to leave

2021年 生活の記録
何もなくなった先に何を歌うのか
2021: A Record of Life
What will we sing when there is nothing left?

◼︎予告編
youtu.be/iciuI52wKaU

『名残惜しいくらいが別れ時』インタビュー
◼︎文字起こし
note.com/kikuchisk/n/n8de83669316e
◼︎音声版
kikuchisk.bandcamp.com/album/trailer-interview-ep

◼︎サブスク配信をしない理由
note.com/kikuchisk/n/nc4487a1e7965

credits

released February 27, 2022

All produced by ヱスケー
Music,Lyric,Rap,Chorus : ヱスケー
Mix & Mastering : ヱスケー
Artwork : ヱスケー

#2 Lyric,Rap : Chan diz & メガネ
#4 Lyric,Rap : MGM


ヱスケー,Chan diz,メガネ,MGM are K.H.BROTHERS

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